幸福シニアのカギは「居住」

国民の平均寿命の伸びとは、社会のシニア化に相当し、換言すると、みんなの健康がそれだけ増進したと喜ばしいが、同時に、さまざまな悪影響を社会へもたらすとして関心が集まる。

高齢化の進行速度が他国に比べても早かったスウェーデンだが、高齢化で社会や国民が動揺するのを経験してはいない。

国際的にも目立ったスウェーデンでの高齢化は、人口に占める65歳以上の割合が世界最高をいったん記録したのにもかかわらず、シニア化だけが社会へ困難な問題を持ち込むとの主張を根底から覆す反証となっている。

つまり、国際間での常識とされてきた見方が実は非常識だったことを示す。

例えば、スウェーデンでは増えていく高齢者を目前にした時、シニア世代の自立を基本とした政策や行政の実践によって、全国の病院や老人ホームが閉鎖や解体となったが、その基軸となったのが”居住”であった。

居住は一般に住宅と同意語とされがちだが、これも完全な誤りである。

個人的な格差こそ避けられないものの、年齢にともなう体力減退は否定できない事実であり、こうした兆候はシニアになるほど著しいが、なじんだところでいつまでも住み続けたいとの気持ちは多くのひとに共通の気持ちである。

シニア 結婚

北欧式のシニアライフの楽しみ方

北欧のシニア層が再婚後、外国で時間を過ごすのは、生活の場所が見つからない母国からの棄民や経済難民となって逃避先を探すのとは大違いである。

とりわけ、シニア層が元気なスウェーデンでは、遊び感覚やライフスタイルとして南欧などへ足が向けられる。

政治のリーダーも「長年にわたり働いたあとに手にした年金や資産での外国暮らしは結構」「社会から資本が流出するとの反対意見もない。自由な暮らしのできるほうが望ましく、なんら問題はない」と断言している。

なお、国内のセカンドハウスについては、自然に恵まれた環境にひかれて、年間通して住みついてしまうひともあらわれる。

地元コミューンにとっては、ゴミ回収、下水道の処理、道路管理、それに在宅サービスの提供などと、住民でもないので課税はできないのに経費ばかりがかさむので迷惑顔をする。

スウェーデンは地形上、湖など水面がいたるところにあり、したがって、ボートやヨットは現役時代から続けられる趣味としても人気がある。

定年退職後にはこれを盛んに活用することになるが、無数のボートやヨットは釣りなどに使わず、かつては各地で出没したヴァイキングの末喬らしくセーリングが中心である。

また、ボートやヨットの保有数が多いだけに、タイプはさまざま、購入や維持の費用もやはり庶民的に手軽と、しごく大衆的な楽しみとして定着している。

熟年結婚