再婚したシニアのカップルは「寂しさ」知らず

スウェーデンのシニアに子どもや孫との同居はどうかと尋ねると、若い世代の生活テンポは余りに速いし、食べ物の好みも同じではなく、別居がいちばん問題がなくて助かると話す。

これは、再婚したシニアのカップルにとりわけ顕著に見られる傾向である。

孫にはなるべく頻繁に会いたいが、小遣いを渡してやると、甘やかしすぎるなど、子育てや躾けをめぐる意見の食い違いがあったりして、いささか面倒ともいう。

1970年代には、増え続けていた高齢者たちが子どもの家族と同居しておらず、老夫婦だけ、さもなければ独居となっていくのを察し、孤立を心配したストックホルム市が調査したところ、親子別居が進むなか、意外にも家族間交流は減っていない様子が浮かびあがった。

そうした傾向は、年金や在宅サービスの拡充により、仕送りや介護などの重責から解放された若い世代が今度は積極的に親との交流を始めたのが、原因とされた。

したがって、親子間の交流は社会や行政が干渉せず、両者が気がねなくつき合える生活環境を配慮するだけで充分とされたので、今日まで何ら対策は持ち出されていない。

社会や行政が親子交流促進に割り込まないのと同様、学校の生徒、あるいは地域の子どもたちが高齢者を慰問する光景はどこにもない。

第1に、寂しそうで可哀相、だから同情すべきとは、迷惑で余計なお世話とされるからである。

シニア 再婚

スウェーデンのシニアがイキイキとしているワケ

シニア結婚が盛んなスウェーデンは、キリスト教社会である。

その慣習にしたがえば、日曜日は労働からの休養や教会での礼拝時間とされてきたが、定年のあとはまさに毎日が日曜日同然に変わった今日では、時間を持て余すばかりとなるおそれが出てくる。

それに日課がなくて退屈するだけでは、身体的にも精神的にも望ましくないとの医学的な問題をことさら強調するまでもないだろう。

定年を迎えてから趣味などを探せばよいとの意見も聞かれるが、適当な趣味や意義のある活動を見つけ出すのは案外に難しく、それも費用がかからないものとなれば、なおさら少ない。

こうした難問に対して、スウェーデン人は現役時代からの趣味などへ本格的に取り組むのに絶好の機会が定年退職後にようやくやってくるとみなす。

こうした楽しみが待ちかまえているだけに、待ち遠しいのは定年であり、退職となっている。

さて、時間を有効に過ごすのには、孫を預かったり、孫を相手に遊ぶという手段がありそうだが、プレスクール(旧保育園)の整備によって孫の世話を頼む必要がなくなったのと、手軽に会える距離には住んでおらず、それに祖父母と孫が顔を合わせるのは、もっぱらお互いが訪問する時ぐらいとなっている。

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